GOING UNDER GROUND と僕 ①

 

1993年生まれの僕が初めてしっかりgoing under groundを聴いたのは中1の2006年頃だった。シングルで言うと「VISTA」の辺りで、バンドとしては武道館公演を成功させた、まさに絶頂期(か、その終わりか)といって良い頃だったと思う。

 


Vista - Going Under Ground

 

バンプアジカンなど、下北系のロックバンドが台頭してアルバムを50万売っていた時代、ゴーイングはいくつかのCMタイアップを貰っていたけど、(三ツ矢サイダーとか、今は亡きボーダフォンとか)、いまいち売上・知名度ともに突き抜けられない状態が続いていたように思う。

 

当時の部活(すぐ辞めてしまったけれど)の先輩が「VISTA」を聞いていて、それがきっかけで僕はゴーイングを聞き始めた。バンプの世界観に入り込めず、アジカンのラウドな音作り(「リライト」「未来の破片」辺りしか知らなかった)が当時いまいち受け入れられなかった僕にとっても、ゴーイングの曲はすんなりはまった。その後はCDこそ買わないものの新曲が出れば追いかけている状態が続いた。

 

2006年当時は家の近くにあったCDチェーンの「WAVE」が潰れた頃で、CDショップに視聴に行ってCDを買う習慣が自分の中で無くなっていった。世間的にもそうだったのだと思う。入れ替わるようにYouTubeニコニコ動画が広まりだしたこともあり、2007年夏の「TWISTER」辺りはニコニコ動画でリアルタイムで聞いていた。(ボーカル松本の迫真の演技がとっても印象的だった)

  


GOING UNDER GROUND TWISTER

 

僕にとってgoingにハマる決定的なきっかけはその年の秋に出た「さかさまワールド」だった。かなり勢いのある曲だが、バンド解散の危機を乗り越えて出てきた一曲だったようで、

 

「しゃがみ込んで泣いてたって 変わらない景色だった」

「想像以上に歪みながら それでも僕らは明日を待っている」

「始まる・・・終わりはしないぜ」

 

という決意表明的な力強い歌詞も素晴らしかった。そしてその「さかさまワールド」を先行シングルにした「おやすみモンスター」も傑作だった。誰に聞かせても、良いと言って貰えるアルバムだと思う。生命保険(?)のタイアップでよくかかっていた感動的なロックバラード「PLANET」やマイナーだけど疾走感のある「暗夜行路」、丈さんの手による「愛のうた」などなど・・・

 

シングルの配置がまた絶妙で、12曲目「胸いっぱい」のイントロに辿り着いた時には本当に胸いっぱいになる、そんなアルバムだった。このアルバムきっかけに、いよいよ深くGOINGに嵌っていくことになった・・・


GOING UNDER GROUND - さかさまワールド

 


GOING UNDER GROUND/胸いっぱい

 

 のだが、「おやすみモンスター」の売上は芳しくなく、翌2008年のリリースはカバー曲の「初恋」やシングルコレクションのみだった。

 

翌2009年、年明けにシングル「いっしょに帰ろう」が発売となった。

 

なぜか劇団ひとりの号泣顔がジャケットになっていて、相当インパクトがあった。曲はいつものゴーイングだったが、イントロからなぜか物寂しい感じが漂っていた。完全にうつで買い物にすらまともに行けなかったのに、このCDだけは買いに行けた。なぜだろう。 

このころゴーイング赤坂BLITZでライブをしていて、何も知らずに赤坂のツタヤにCDを買いにいったら、店内の週間売上ランキングの2位になっていた。ということを書きながら思い出した。


GOING UNDER GROUND/いっしょに帰ろう

 

この後、3月になぜかペンタゴンがジャケットになった「LUCKY STAR」が発売された。中の一曲が東京新聞のCFでよく駅でかかっていた。耳にする機会がかなりあり、良い曲だと思ったけど、アルバムまで買うには至らなかった。他にも良い曲はありそうだったが、視聴した感じ「おやすみモンスター」を超える感じはなく・・・このアルバムは今も聞いていない。ごめんなさい。

 

そしてキーボード・伊藤メンバーの脱退である。学生時代から十年以上一緒にいた仲間の脱退。メンバー皆30歳を超え、それぞれの事情が出てきたのだろうけど(伊藤さんの脱退理由は「育児のため」だった)、なんだかその時は切なかった。

 

それから松本さんのソロプロジェクトも始まったが、あまり追いかける気になれなかった。松本さんにも娘さんがいることを知り、CDジャケットに娘さんの顔がアップで載っていたのも少しびっくりした。 

 


SxOxU - Funny Sunny Day (Japanese Version) PV

 

  

(つづく)